★クリスマスツリーの起源と歴史


クリスマスツリーの起源

■古代ローマの冬至祭サトゥルナリアから

古代ローマ市民の間では、冬至までに短く弱くなる太陽が冬至以降に復活することを祝う、農耕の神サトゥルヌス(クロノス)に関わるサトゥルナリア(サトゥルヌス祭 Saturnalia)が12月17日から24日までの一週間ありました。この期間は休みとなり、羽目をはずし大騒ぎをしていたようで、ヒイラギ (柊) など常緑樹を飾ったり、プレゼントを贈ったりなどの風習も見られ、キリスト教布教に当たってクリスマスに取り込まれたとされ、代ローマではモミ材で船を作ったので重用され、これらの常緑樹を飾る風習がクリスマスにクリスマスツリーを飾る習慣になったとされます。

■聖ボニファティウスの逸話から

8世紀のドイツ地方には、オーディン(北欧神話の主神で世界樹(ユグドラシル Yggdrasil)と関連)を崇めドルイドと呼ばれるゲルマン人がいて、樫の木(オーク Oak ナラの木? 雷神トールの神木ともされる)を崇拝し、幼児を捧げていました。伝説によると、伝道者であるボニファティウス(ボニファス ボニファチウス)がそれを止めようとして樫の木を切り倒したときに、周囲の木々も下敷きとなって倒れたのにもかかわらず、モミの幼木が一本だけ倒れずに残る奇跡が起こったため、それ以降から幼児犠牲を止めモミの木を象徴としたとする故事による、キリスト教からみた異教との関係からの説です。

■ドイツ山岳地域の風習から

古い時代のドイツ地方のハルツ山岳地帯の話として、モミの木に小人が住み、村に幸せを運び守ってくれるとされ、祭時にはもみの木に卵、花、木の枝、ロウソクなどをつるし、そのまわりを歌いながら踊ると、この木に隠れていた小人たちがこの木に留まり、村人たちのために力を貸してくれると信じられていたようで、この風習がクリスマスツリーの始まりとされます。また、この小人たちははサンタクロース原型になったともされ、これらの地域にあった民間風習がクリスマスツリーを飾る習慣になったとされます。

■降誕祭の舞台劇に使われたことから

16世紀頃の中世ドイツ地方ではクリスマスイブに教会の前で、キリスト降誕祭の一部としてエデンの楽園におけるアダムとイブ関する神秘劇が演じられていて、このとき舞台の中央には禁断の果実がなった木 (知識の木) (生命の木とする場合も) を置いたのですが、冬には実の生る落葉樹が葉を落としているので、モミの木にリンゴを飾り付けてこの木の代用とされ、これがツリーの起源になったとされます。

604年 グレゴリオ1世の書簡

604年に、教皇グレゴリオ1世は、カンタベリーのアウグスチティヌス司教にあてて、イザヤ書に記された木々 (イトスギ、モミ、ツゲ) の装飾を許可する書簡を送っています。

1419年 エルザス地方の記録

1419年、ドイツはエルザス地方のフライブルクのパン職人の信心会が聖霊救貧院にリンゴやナッツ類をオーナメントとしたツリーを飾ったという、最古とされるクリスマスツリーに関する記述があるようです。

16世紀 ルターの逸話

ルターにまつわる逸話として、クリスマス・イヴのミサの帰りに見た、森の常緑樹 (evergreen) の中に美しく輝く星星に感動し、それを子供たちに伝えるためにモミの木の周りにロウソクを飾って見せたのが、クリスマスツリーやイルミネーションの始まりとする話があり、これを描いた絵画によって普及したともされます。また、同じような話としてルターで無く、あるきこりによるとしてクリスマスツリーの起源とする場合もあります。

1746年 アメリカ最初のツリー

1746年にアメリカで最初のクリスマスツリーがドイツ移民によって飾られたとされれます。

18世紀末 イギリスに最初のツリー

イギリスでクリスマスツリーは18世紀の終わりにドイツから嫁いだジョージ3世の妃シャーロットが持ち込んだのが始まりとされる場合がありますが、王室内だけの行事で普及はしなかったようです。

19世紀 クリスマスツリーが欧米に普及

デンマークやノルウエーなどの北欧へは1830年頃、フランスには1840年頃に渡り、19世紀中頃から後半にかけて一気に欧米でクリスマスツリーを飾る習慣が普及したようで、北欧はヨーロッパで消費されるクリスマスツリーの生産地です。

1841年 ウィンザー宮でクリスマスツリー

イギリスでは1841年にビクトリア女王の夫君であるアルバート公(1819~1861年)がウィンザー宮でクリスマスツリーを飾り付けたのが始まりとされる場合もあります。

1848年 イギリスでクリスマスツリーが普及

1848年に装飾された小さなクリスマスツリーにロイヤルファミリーが集まる絵がロンドンの新聞イラストレイテッド・ロンドン・ニュースに載ったことで、大きな反響を呼び、国中に広がることになりました。

1860年 日本で最初のクリスマスツリー

日本では1860年、プロイセンの使節オイレンブルグが公館に初めて飾ったのが始まりと言われています。

1900年 明治屋の東京銀座進出

1900年に明治屋の東京銀座へ進出で銀座のクリスマス飾りは広く行われるようになり、同じころには、神戸でクリスマス用品の生産が始まったようです。

1932年 白木屋デーパート火災

1932年12月16日に白木屋デーパートでクリスマスツリーのイルミネーションを出火原因とする火災が発生し、14名の死者を出す日本初の高層建築物火災となりました。

1933年 ロックフェラーセンターにクリスマスツリーが飾られる

1933年に毎年ニュースなどにも登場して知られるロックフェラーセンターのクリスマスツリーが初めて飾られました。その時には約700個の電球が点灯されたとされます。


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